今や大ブームとなっている仮想通貨のなかでも、すべての仮想通貨の原型となっているのがビットコインです。
そして今でも一番有名な仮想通貨です。
実際、1,000種類以上もあると言われている仮想通貨の中でも、ビットコインの時価総額は全体の三分の一以上を占めています。
わたしたちにとって身近な通貨といえば「円」とか「ドル」ですよね。
円やドルは、日本やアメリカが発行している通貨で、国が価値を担保しています。
一方ビットコインは、特定の国や機関がその価値を担保しているわけではありません。
ビットコインの中核技術であるブロックチェーンという技術によって、取引を世界中でチェックされているのでその価値が保たれています。
ブロックチェーンとは、簡単に言うとブロックと呼ばれるデータの単位を一定周期で生成することでデータの整合性を保ち、世界中のコンピュータからの監視によって、取引の公正さを担保できる仕組みです。
特定の国に属しているわけではないので、世界共通で使えるというのがビットコインの大きなメリットです。
ビックカメラやDMM.comなどのようにすでにビットコイン決済を取り入れている企業もありますが、もちろんまだ日本円ほど広く流通しているわけではありません。
今後、ビットコイン決済を取り入れる企業やお店が増えて利用シーンが広がれば、さらに価値が上昇していくと見込まれています。
また、ビットコインは、いわば仮想通貨の代表とも言える存在なので、仮想通貨市場が盛り上がればその分象徴であるビットコインの価値も高まるでしょう。
もともとビットコインはサトシ・ナカモトという人物が発表した論文に基づいて、2009年から運用が開始されました。
世界で初めてビットコイン決済が行われたのは2010年5月22日で、取引されたのは「2枚のピザ」と「10,000BTC」だったと言われています。
現在(2018年1月3日時点)では1BTC=約180万円なので、10,000BTCといえば約180億円になります。
とはいえ、当時はまだビットコインの価値はほとんどない状況だったので、約25ドルほどのビザと交換することになったのです。
その後、ビットコインは世界中に広まっていき、現在では世界中の仮想通貨取引所で取り扱われています。
「仮想通貨といえばビットコインのことを意味する」と勘違いしている人も少なくないほど、仮想通貨の代表的存在になっています。
ビットコインはすべての仮想通貨の原型と言えるものです。
ビットコイン以外の仮想通貨のことを「アルトコイン」と呼ぶのですが、実はアルトコインは、ビットコインに何らかの付加機能や付加価値をつけたものです。
逆に言えば、ビットコインはそれらのアルトコインのような付加機能や付加価値がないということです。
たとえば、ビットコインは取引処理をする速度が遅いので、決済するための時間がかかってしまうという欠点があります。
そして、そのようなビットコインを欠点を補う形で誕生したアルトコインもたくさんあります。
だからといって、ビットコインがアルトコインよりも劣っているというわけではありません。
なぜなら、仮想通貨は多くの技術者の力でアップデートできるものだからです。
実際、ビットコインも決済処理の遅さなどが問題になっていますが、segwitというアップデートによって、機能改善を施しており、今でも多くの機能改善が企てられています。
仮想通貨は、まだ完璧な技術というわけではないので、今後社会に浸透していく過程でさまざまな進化が求められます。
ビットコインは仮想通貨のなかでもっとも価値がたかく注目を集めているので、その分ビットコインのための開発に取り組む優秀な技術者が多いのです。
だから、問題が発生した場合でも一番改善しやすい人材が揃っていると言えます。
ビットコインにどういう問題が発生して、どういうアップデートをするのか、ということがアルトコインにとって目安になります。
だから、ビットコインは今後も仮想通貨が広まっていく上で、それを牽引する役割を果たすはずです。
つまりビットコインは、すべてのアルトコインの原型であり、モデルケースであるという点が、どの仮想通貨にも真似できない差別化ポイントであると言えます。
ビットコインは、決済処理の遅さなどのさまざまな問題に直面しています。
実際、決済処理の遅さを解決するための方法について、ビットコイン利用者のコミュニティ内で意見の対立があり、その結果として2017年8月には「ビットコインキャッシュ」という仮想通貨と分裂(ハードフォーク)しました。
また、ビットコインはもはや大きな利益を生み出すものになっているので、技術的対立だけではなく、利益相反による政治的対立によって分裂する可能性があります。
実際、2018年1月現在も、ビットコインはいくつかの仮想通貨に分裂することが予定されています。
仮想通貨の分裂はかならずしも価値を落としてしまうわけではないので、それだけで大きなデメリットであるとは言えません。
ただし、政治的対立や技術的対立によって、ビットコインには多くの変化が発生する可能性があるということは理解しておきましょう。
その結果として価格が暴騰するだけではなく、暴落してしまうリスクもあるので、ビットコインを保有している方は業界の動向に意識を向けておくことをオススメします。
ビットコインは、2018年1月3日時点で1BTC(ビットコインの単位)=約177万円になっています。
参考:Zaif ビットコインチャート
https://zaif.jp/chart_btc_jpy
ちなみに、2017年1月時点では1BTC=約11万円だったので、1年間で約16倍になったということです。
1年間を通して順調に右肩上がりで価格は上昇しましたが、12月には大きな乱高下が発生しています。
仮想通貨への関心が広まっている2018年も、このような乱高下が発生する可能性は大いにあるので注意しましょう。
また、ビットコインの時価総額は約29兆円になっています。
参考:Cryptocurrency Market Capitalizations
https://coinmarketcap.com/
ちなみに、仮想通貨全体としての時価総額は約79兆円で、ビットコインはその中でも約37%を占めています。
2018年も引き続き仮想通貨ブームは続くはずです。
そして、仮想通貨が広まるほど、その象徴であるビットコインの価値は高まるでしょう。
ビットコインは2018年もアップデートや分裂が発生する見込みですが、それよりもビットコインの価値を予想する上で重要なことは、仮想通貨市場全体の動向です。
現時点で仮想通貨市場に大打撃を与えるような問題が発生するとは思えませんが、日本の場合、厳しい税制度が施行されたり、仮想通貨を利用した詐欺などの社会問題が発生した場合は、投資家が撤退して一時的にビットコインの価値が暴落するリスクはあります。
基本的には、ビットコインを始めとした仮想通貨の価格は右肩上がりで上昇するはずですが、仮想通貨を取り巻く情勢の変化には気をつけましょう。
ビットコインは、もっとも有名な仮想通貨だけあって、世界中の仮想通貨取引所で取り扱われています。
その中でも、日本の企業が運営している主な取引所は以下のとおりです。
仮想通貨の取引をするためには、本人確認をする必要があります。
取引所ごとに本人確認にかかる時間は異り、時には1ヶ月以上かかってしまう場合もあるので、早く取引したい方は複数の取引所に申し込みをしておきましょう。
また、取引所ごとに取り扱っている通貨が異なるので、ビットコイン以外に投資したいと思った時の選択肢を増やすためにも、複数の取引所に登録することをオススメします。
仮想通貨ブームに火が着いた2017年に続いて、2018年も仮想通貨市場は大きく広がる見込みです。
そして、仮想通貨の代表であるビットコインも右肩上がりで価値が上昇する可能性が高いと言えるでしょう。
ただし、投資は常にリスクと隣り合わせのものなので、自己責任の範囲で仮想通貨取引をしましょう。