採掘速度とは、ハッシュレートとも呼ばれ、採掘(マイニング)が行われる速度を言います。
仮想通貨の取引を記録して行くことをマイニング(採掘)と言います。
そしてマイニングした人(マイナー)には報酬がその仮想通貨で支払われ、新たなコインの発行に至ります。
マイナーへの報酬にはマイニング(採掘)する速度であるハッシュレートも関係しています。
例えば、ビットコインの場合、10分に1度、マイニングが行われますが、その10分間にマイナーが一斉に計算を始め答えを求めていきます。
その計算について1秒間あたりの計算回数を採掘速度(ハッシュレート)と呼びます。
車のスピードのように速度を表現する単位も存在していて通常はhash/s(1秒間にどれだけ計算できるか)で表します。
場合によって、K(キロ)、M(メガ)、G(ギガ)、T(テラ)を頭にくっつけてKHs(キロハッシュ)などのように省略することもあります。
仮想通貨の採掘速度とその難易度からコインの採掘量もわかります。
また、採掘に使用する機器はハッシュレートが決まっているのでどの機器を使うかの選択ができるようになっています。
採掘速度(ハッシュレート)が高い数値を出せば出すほど、多くのマイナーが採掘に関わっていると言えます。
ビットコインをはじめ、多くの仮想通貨は従来の銀行サーバーとは違い非中央集権を理想にしていますので、大勢のマイナーが参入していることは仮想通貨の信頼性が高まることにも繋がっています。
また多くマイナーが参加する仮想通貨は上昇傾向にあります。
反対にマイナーが少ない仮想通貨は取引が停滞したり、コインの信頼を失うような攻撃を受けやすくなります。
ただ、ハッシュレートが向上しすぎるのも問題があります。
単純に利用するだけであれば何も問題はありませんが、ハッシュレートが向上するということは大きな組織がマイニングに参加しているということにもなるので個人がマイニングに参加することは非常に困難になります。
非中央集権といいながらも一部の集団にマイニングが任されていることになるのです。
そのような問題に対して、ビットコインキャッシュは定期的にマイニングの難易度が変更されています。
難易度の変更があると利益が取れないと判断したマイナーはビットキャッシュに流れてきたりと、安定したマイニングの仕組みが考えられています。
2017年11月初旬にビットコインの価格は下落し、逆にビットコインキャッシュが暴騰しました。
面白いのはその時の両者のハッシュレートの変化です。
ビットコインキャッシュのハッシュレートは上昇、逆にビットコインのハッシュレートは下がっています。
この現象はビットコインからビットコインキャッシュにマイナーが流れ込んだことが要因と言われています。
価格に関係しているのは採掘難易度やブロックの形成などいろんな要素があります。
しかし、先に紹介した事例のようにハッシュレートが価格に影響してくることもあるというわけです。