仮想通貨は右肩上がりで価格が上昇しているのでたしかに投資商品として魅力的ですが、そもそも仮想通貨はリアルなお金に変わるものとして開発されたもの。
実際にリアルな店舗でビットコインによる支払いを受け付けている場所も増えています。
リアル店舗のビットコイン決済導入には以下のようなメリットがあります。
リアル店舗での決済方法には、現金以外にもクレジットカード決済などがあります。
クレジットカード決済の手数料は3%~5%が相場ですが、ビットコイン決済は1%程度と低めに設定されています。手数料が少ないということはお店の取り分が増えるので、大きなメリットと言えます。
ビットコイン決済の導入は、ビットコイン決済システムをお店のパソコンやPOSシステム(売上計算や売上管理を行うレジのこと)にインストールするだけで完了します。
機材や有料ソフトの費用があらたに発生するわけではないので、無料でビットコイン決済を始められるのです。つまりノーリスクで、お客さんの選択肢を増やせるということです。
ビットコインは国籍がない通貨なので、海外でも保有しているユーザが大量にいます。
そして、そういう海外のお客さんにとって、日本円よりもビットコインの方が身近なものなのです。
わざわざ自国の通貨を日本円に両替する手間も省けるので、「ビットコイン決済対応店」として海外からの旅行客にアピールして、集客につなげられます。
「ビットコインをリアル店舗で使ってみたい」というユーザは少なくありません。
実際、リアル店舗でビットコイン決済を取り入れると、情報に敏感なユーザがツイッターなどのSNSで宣伝をしてくれることがあるのです。つまりビットコイン決済を取り入れるだけで宣伝効果を得られるということです。
大手家電ショップであるビックカメラでは、2017年から4月から、新宿東口店と有楽町店でビットコイン決済の試験導入が始まりました。
その後、徐々に対応店舗を増やしていき、2017年7月26日からはビックカメラの全店舗でビットコイン決済の取り扱いが始まっています。
また、ビックカメラのグループであるコジマとソフマップでも一部店舗でビットコイン決済が取り入れられています。
利用金額は1回の支払いで30万円相当までと上限が定められていますが、日本円での購入と同じようにポイントもつきます。
http://www.biccamera.co.jp/shopguide/campaign/bitcoin/index.html
メガネやコンタクトレンズ業界の大手であるメガネスーパーでも、2017年7月10日全店舗でビットコイン決済が導入されました。
実はメガネスーパーの場合は、海外からの渡航者のなかには、日本のハイクオリティなメガネを買い求める人が多いので、主に海外からのお客さんの利便性向上を目的として、ビットコイン決済を取り入れています。
通常、海外から来た人は自国の通貨を日本円に両替しないといけませんが、ビットコインであればその手間が省けるのです。
海外にもビットコインを保有しているユーザは多いので、日本円の持ち合わせがないときにもわざわざ両替をすることなく、ビットコインで決済ができます。
しかもビットコイン決済なら外国人にも「自国の通貨に換算したらいくらなのか」がわかりやすいというメリットもあります。
https://www.meganesuper.co.jp/
ファッションを中心としたデパートのマルイでも、2017年8月7日から10月末まで、ビットコイン決済の試験導入が行われました。
12月時点では、本格導入の知らせはまだ出ていませんが、ビットコインユーザは今も増え続けているので、今後本格的にビットコイン決済が開始される可能性は高いといえるでしょう。
大手旅行代理店のHISは、2017年9月23日から都内9拠点38店舗にてビットコイン決済の導入を開始しました。
HISでは、通常の旅行費用としてビットコイン決済を導入しているだけではなく、ビットコイン決済専用の限定プランを用意するなどして、積極的にビットコイン決済を活用しています。
https://www.his-j.com/branch/bitcoin/index.html
飲食店予約サイト大手のぐるなびでは、店舗の決済システムである「ぐるなびpay」に、ビットコイン決済を導入しました。
現在、都内の10店舗で試験的に導入していて、2018年春を目処に順次全国の店舗へと展開していく予定になっています。
つまり、少なくても2017年12月時点では、この試験店舗に選ばれているお店でビットコイン決済が利用できます。
https://corporate.gnavi.co.jp/release/2017/20171030-015380.html
以上のように、仮想通貨市場の盛り上がりとともにリアル店舗でのビットコイン決済も徐々に広まっています。
お店にとってはノーリスクで集客効果などを得られますし、ユーザにとっては保有しているビットコインをリアルで使えるというメリットがあります。
今後もさらに盛り上がっていくであろう仮想通貨市場とともに、リアル店舗での導入も増えていくと予想されます。